「ちゃんと受け止めてるのに、子どもが落ち着かない」
「寄り添っているのに、子どもが全然安心しない」
繊細なお子さんを育てて、そう感じることないですか?
「怖かったね」「つらかったね」と寄り添っても、子どもは泣き止まず、同じことを言い続ける。
「え、私の何がいけなかったの?」って自分責めしたり、
イライラがとまらなかったり、あると思うんですね。

それは“ママの言葉”よりも“ママの心”を感じ取るから。
ちょっと分かりやすい出来事があったのでそれを書きますね。
朝、HSC長女が泣きながら起きてきて、 「ママが死んでしまう夢を見た」と。
「起きてと言ったら、ママが必死で起きてくれたけど、力がなくなったのかそのまま死んでしまった」
臨場感たっぷりで、今、まさに私が死んでしまったかのよう。
こういう実際に起こってないことだから、「もう怖くないよ」「夢だから大丈夫」と言ってしまいがちだと思うんです。
これ、長引くんですよ。
「怖い」と感じている人に「怖くない」
「大丈夫じゃない」と思っている人に「大丈夫」
この言葉は入っていかないんです。

長女も夢だと分かっているし、ママは死んでいないと分かっている。
でもあふれる気持ちがある。
それを自分で受け止めきれずに、ママを頼ってきてるんです。
ママの役割は、溢れている気持ちを受け止めるだけ。
ほんとシンプルで受け止めるだけ。
ここまでは出来てるよ!って方もいます。
ここからがポイントですよー。
ちょっとたとえ話をすると、
子どもが「怖い」「不安」、それを“黒いボール”としましょ。
ママに向かって「怖いよ!」と、全力で黒いボールを投げてくる。

そのとき、ママが「そんなに怖がることないよ」と
黒いボールをはじいて、代わりに白いボールを返したとしたら?
子どもは「えっ、受け取ってもらえなかった…」と感じますよね。
そして黒いボールを投げ続けるんです、分かってもらうまで。
そして、受け取った風なママさんもいるんです。
ママが「そうなんだ、怖かったんだね」と口では言いながら、心の中は「たいしたことないでしょ」と思っている。
そんなママが返すのは、黒のカバーをかぶせたニセ白ボールなんですよー。
ママは黒ボールを返せたと思ってるけど、本当は白のボールってこと。
でも、子どもって敏感なんです。
受け止めてもらえなかったってちゃんと感じ取ります。無意識なんですけどね。
だから、一番落ち着くのは「本物の黒いボール」をちゃんと受け取ってあげること。

そして、「怖かったね」「それは不安だったよね」と、ただ共に感じてあげること。
それが、子どもが自分の気持ちを安心して整理できる、一番早い方法です。